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薪ストーブの前で。写真左から、栄さんのお姉さん、息子さんの篤さん、
ご主人の栄さん、奥様の春美さん。薪ストーブの前が一番くつろぎ、ストレスも解消するという栄さん。
春美さんは、おでんやシチューなど煮込み料理にも重宝しているとか。 

暖かい明かりがこぼれる夕暮れ時の石崎邸

建前で、出番を待つ手刻みされた木材たち。墨で1つ1つ使う場所や番号が書かれている。
そして職人さんたちによって、大きな柱がどんどん組まれていく。

リビング横の和室。襖は、五箇山の和紙。藍色がポイントに。 

吹き抜けになった1階リビング。薪ストーブはインテリアとしての存在感も。

1階洗面所の洗面ボウル。福光在住のガラス作家 鈴木玄太さんの作品。 

地元の木、地元の大工さんで、明るく風通りのいい家
石崎 栄さん・春美さんご夫妻

 

 のどかな田園風景に溶け込むようなシックで存在感のある家、石崎邸。新居は平成18年6月に完成したが、現在(平成20年3月)はまだ福光市街にある家にも住みながら、新しい住まいの暮らしを別荘感覚で楽しんでいるそうだ。

 

 石崎さんご夫妻が家を建てたいと思ったのは、街なかにある家をリフォームする必要が生じたため。古い家は昔商売をしていた関係で京都の町屋のように奥に細長く、奥の住宅部分は光も風も入らず、冬はとても寒かった。台所も狭く、子ども達のために部屋も必要になったため、その場所でリフォームするよりも、見晴らしが良くて、広くて陽のあたる縁側のある家を建てたいと、2~3年かけて土地を探し、やっと今の場所を見つけた。

 

 暖かい明かりがこぼれる夕暮れ時の石崎邸 家を建てるなら、長持ちする自然素材の木でつくろうと、本屋で見つけた「木の家に住むことを勉強する本」を読み、そこで「とやまの木で家をつくる会」のことを知って、会が主催するセミナーにも参加。地元の木、地元の大工さんで家を建てることにした。「自分なりに部屋の間取りを考え、それを設計士さんに具体的な絵にしてもらったんですけど、何回も図面を描き直してもらったり、ここに足を運んでもらったりと、その親切な対応にはとても感心しましたね。リビングは吹き抜けにして念願の薪ストーブを置きました。明るくて、窓を開ければ風が通り抜けるので夏はクーラーなしでも過ごせますし、冬は暖かいですね。希望やアイデアを出して、家づくりを楽しませてもらって満足しています」と、石崎さんご夫妻。

 

 せっかく地元にいい素材があるのだからと、春美さんの提案で、リビングにある襖には藍色の五箇山の和紙を使用し、洗面所の洗面ボウルも福光のガラス作家の人に作ってもらった。木を譲っていただいた山主の方からは「うちの木で家を建ててくれてありがとう」とお礼を言われたり、棟梁からも「手間がかかったが、若い職人にいい勉強になった」と言ってもらったり。木の家は和風で高いというイメージがあるが、必ずしもそうではなく、木を適材適所に使う棟梁の技にも感動したとか。棟梁とは薪のことなどで今でもお世話になっているそうだ。吹き抜けになった1階リビング。薪ストーブはインテリアとしての存在感も。

 

 そろそろ外壁のペンキを塗らないといけないんですよ。庭もまだ何も手を付けていないので草刈が大変ですが、これからはみんなで庭づくりをしたいと思っています。前の道が小学生の通学路になっているので、道沿いのところにブドウや桃、ブルーベリーなどを植えて、実がなる頃に、ここを通る小学生に羨ましがってもらうのもいいかなあと思っています」と、今は海外出張も多く、なかなか時間がない栄さんだが、将来は小学生との楽しい会話が聞こえそうだ。

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